2014年08月04日

スズキコージの絵本原始力展~聖コージの誘惑~レビュー

 台風の影響で雨が降り、しかも旅行帰りで疲れてはいたが、日曜日に車を走らせて姫路市立美術館まで「スズキコージの絵本原始力展~聖コージの誘惑~」を観に行った。素晴らしい展覧会だった。ライブペインティングのイベントなどもあったおかげか、絵本に慣れ親しんだ大人や子供など、美術館は多くの観客で賑わっていた。絵本の原画、最近のコラージュ作品、おもちゃにペイントや装飾をしたクラフト、バリでつくったろうけつ染め作品、巨大サイズの壁画のほか、展示会中に制作した顔出しパネルや巨大妖精怪獣なども会場を賑わせる。

スズキコージの絵本原始力展~聖コージの誘惑~レビュー

 スズキコージ氏は御年66歳だが、その作品、風貌などからも、自由人ぶりがよくわかる。我が家にも「おばけドライブ」や「とさかにごはん」などがあるが、どれもシュールで自由で意味不明で実に楽しい。古代遺跡の壁画風であり、メキシコポップアート風であり、またどこかシャガール風ではあるが、底抜けに楽しいのがスズキコージ作品の特徴だ。
 最近の絵本作品には、描いた絵を切り抜いてそれをコラージュ作品にしたものが多い。どうしてわざわざそんな面倒なことをするのかと思っていたが、原画とできた絵本を交互に見て、コラージュゆえの微妙な立体感を平面の絵本に再現したいのだとわかった。
 いまは神戸にお住まいという。会期期間中、ライブペインティング、音楽ライブ、公開制作のほか、古着をつかったワークショップ(『イカス服をつくろうぜい!』)、イカス仮面を作って美術館の庭をパレードするワークショップなどイベントも盛り沢山だ。この展示会を企画し、運営した姫路市立美術館のスタッフのアイデアと情熱が溢れる展覧会だった。

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スズキコージの絵本原始力展~聖コージの誘惑~ 公式サイト


新聞記事

幻想的な絵本の世界へ 作家、スズキコージ作品展 姫路
巨大作品を公開制作 絵本作家スズキコージさん 姫路  





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Posted by 仲村オルタ at 12:59
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台湾より沖縄復帰後1年で関西へ。まさかの東京暮らしを経て、流れ流れて今は沖縄暮らし。
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