2015年07月15日

鴨居玲展 「踊り候え」@東京ステーションギャラリー

 鴨居玲という作家は実は最新知ったのだが、この展覧会は素晴らしく、二度もでかけてしまった。僕の印象では、個人的に好きな作家のひとりであるフランシス・ベーコンの絵から受ける刺激とどういうわけかよく似ている。叫んだり、泣いたりしている絵が多いからか。あるいは醜いものを醜いままに表現するスタイルが似ているのか。
 悲痛な叫びを描く絵画は、見ていると辛くなるが引きこまれてしまう。鴨居玲は作品探求と自己探求にのめり込み、精神のバランスを崩して、最後には自殺した。もはや何も描くものがなくなったとでも言いたげな、「1982年 私」は見ていて息苦しさを覚えたほどだ。

鴨居玲展 「踊り候え」@東京ステーションギャラリー

 他人の苦しい人生を見て覚える共感はどのようなものだろう? 寄り添わず、突き放さず、ただありのままに沈みゆくのみ。自分の創作について考える。

鴨居玲展@東京ステーションギャラリー


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Posted by 仲村オルタ at 21:54
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台湾より沖縄復帰後1年で関西へ。まさかの東京暮らしを経て、流れ流れて今は沖縄暮らし。
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