【PR】

  

Posted by TI-DA at

2006年04月23日

島バナナはいつ収穫すべきか?

久しぶりにうちのバナナの話。
ちょうど、植えてから1年くらいになる。
2月に蕾?をつけて、3月に開花して実がつきはじめてから
1ヶ月半くらいたち、そろそろ収穫かな、とも思う。
雨の日も晴れの日も、毎朝見上げるのが習慣になっている。



それでも、近所の他のバナナを見ていると、
どうもうちのバナナは細い。
まるまると太ったモンキーバナナみたいには
なりそうにない。

うちのバナナの結実は初代だからなのか
栄養状態が悪いのか。
上から順番に実をつけるのだけれど、
下のほうにくらべると、上のほうはもう立派にバナナらしい。



ある程度育ったら、収穫して、
その後少し放置するとよいと聞いた。
その「ある程度」がわからない。
バナナの声に耳を傾けたらと友人からアドバイスを受けたけれど、
食い意地がはってるからか、何も教えてくれない。

それでもバナナを見上げていると、
沖縄で暮らしている喜びを実感することができる。
それでよいのだろう。
煩わしいことに、
何か嬉しいことがあると、その次、その次と求めてしまう。
煩悩にわずらわされることなく、心を常に平らかにすれば
自ずとバナナも語りかけてくれるのだろう。
  
  • LINEで送る


Posted by 仲村オルタ at 11:12

2006年04月20日

●島コラム小 136 ヤールーのジミー




1)
 沖縄に来て4度目の4月を迎えるのだけれど、今年
の寒さは異常だと思う。例年はゴールデンウィークが
明けたら、すぐに梅雨入りなのだけれど、その予感が
まったくしない。
 この季節の変わり目には、明らかに空の色が変わる
日がある。白い建造物が、汚れた鈍い白色から、光を
受けてまぶしいほどの白色に輝く潮目の日だ。この間
玉城の百名ビーチあたりの海まで少し車で
出かけてみたけれど、まだその気配がまったくしない。
ここまで焦らされると夏がいつも以上に恋しくなる。

2)
 夏になると、ヤールーが出てきて、夜な夜な啼いて
いる。私の家での作業場所は、ダイニング・テーブル
か自室の机かのどちらかなのだけれど、特にダイニン
グで作業をしていると、部屋の内外を問わず、よく啼
いている。
 そのなかにちょろちょろと顔を出すたぶん同じヤー
ルーがいる。個体識別が正確にできているわけではな
いのだけれど、私は同じヤールーだと確信している。
特に理由はないけれど、彼にジミーという名前をつけ
てみた。宮城でもオサムでもなんでもよかったのだけ
れど、なんとなくジミーになった。名前をつけると、
不思議なもので、愛着もそれだけ沸いてくる。

3)
 ジミーはすぐに啼かない。ふと顔をあげると、白い
壁にぺとりと張り付いている。こちらの視線に気づく
と、じっと固まる。ヤールーの視野角は正確にはわか
らないけれど、カメレオンが360度というから、そ
れなりに広いのだろう。こっちを見ているのかもしれ
ない。ああ、また来たなと思ってしばらく見ていると、
見ている間はじっとしていて動かない。少し気のない
素振りをしているうちに、こそこそと何処かに隠れて
しまう。ああ、何処かに行ってしまったなと思うと、
物陰からキュッキュッキュと啼き声がする。しばらく
啼いた後、また物陰から出てくる。また目が合う。こ
の繰り返しだ。

4)
 想像するに、彼(♂と決めつけている)にもこちら
に少し関心があって、放っておかれたくはないのだけ
れど、いつもかまわれたくはないと思っているようだ。
前に書いたように、なんだか自分を見ているようだ。
ひとり上手のようでいて、やはりひとりでは居られな
い。ジミーと会話が出来たなら、ひとり暮らしも、い
くらか楽しくなるだろうにと思う。エース・ベンチュ
ラみたいになるかなと自嘲する。

5)
 こんな文章を書いていて、はて、ヤモリは何年生き
るんだろうと思った。寿命が1年とかだったら、去年
のジミーと今年のジミーは明らかに違うことになる。
webで調べてみると、はっきりしたことはわからない
のだけれど、「2年で卵を産めるようになって、長生
きする個体だと10年ぐらい生きちゃうかも知れない」
という意見ものっていた。

6)
 ほっとしてみたものの、そういえば最近ジミーが現
れていない。おそらく夜は少し寒いからだろう。一日
も早い夏の訪れとジミーとの再会を心待ちにしている。  
  • LINEで送る


Posted by 仲村オルタ at 22:36

2006年04月07日

●島コラム小 135 探しました

1)
 沖縄に引っ越してきて3年が経った。旅行リピータ時代
を含めると、かれこれ8年ほどになるのだが、その間に、
自然と沖縄の習慣や言葉にも馴染んでくる。

 それでもウチナーグチは話すことは出来ないのだが、
話をしていることはなんとなく(あくまでもなんとなく)わ
かるようになってきた。一方ウチナーヤマトグチについ
ては、自然に僕の関西系標準語?に馴染んで使える
ようになってきた。以前このコラム(のようなもの)で「だ
からね」「だからよ」はなかなか使えないということを書
いたが、「しようね」「しましょうね」は普通に使うし、「上
等」も「(だ)はず」もよく使う。最近では「これもらいます
か?」とも言う。たまにヤマトに戻ると、ついつい使って
しまい、慌てて注釈をつけることもある。

2)
 これまでも「行く」という意味の「来る」や、「きたる4月
10日」、「去る4月1日」を「くる」「さった」という言い方な
ど、驚きの用法に遭遇するたびに、まわりの人々に確
認をとって、納得してきた。自分のボキャブラリーに加
えるかどうか別として、書き物一切としては、こうした言
葉には敏感でなければならない(と思う)。このたび、昼
間のカタギ仕事先の会社の電子掲示板を見ていてこ
のたび、驚くべく用法に遭遇した。



3)
 今昼間働いている会社では、人事異動の季節になると、
足りない備品の提供を求めたり、あまった備品の提供を
申し出たりする投稿が、電子掲示板上にとびかう。そこ
に、以下のような記述があった。

①両肘机を探しています。
提供して頂ける課がありましたら、連絡よろしくお願いします。

②両肘机を探しました 
両肘机探しました。ありがとうございます。

③ロッカーを探しました 
ありがとうございました。

 ①と②はおそらく対だろうと思い、近くのウチナーンチュ
に訊いてみる。③があるということは、汎用的用法らしい
という想像もつく。

おる「ひょっとして、捜し物が見つかったことを『探しまし
た』と言う?」
すると、みんな楽しそうに答える「ああ、言うな。ほんと
は『見つけました』なんだろうな」
おる「探したけど、見つからなかったときは何というの?」
「それは、やっぱり『見つからなかった』かな。『探しませ
んでした』じゃないだろうな」

 このコラム(のようなもの)をヤマトの人が読んだなら、
上記の内容はよくわからないかもしれない。
「来る」という言い方はよく英語表現(come)の応用だと
言われるが、じゃあ、「探しました」の発祥の由来は何か。
気になるのでまた調べてみよう。
 情報があればお寄せください。  
  • LINEで送る


Posted by 仲村オルタ at 00:00

マイアルバム
プロフィール
仲村オルタ
仲村オルタ
職業:書き物一切。
職人のごとくただ書くのみ(としたい)。
公式サイト alt99.net
台湾より沖縄復帰後1年で関西へ。まさかの東京暮らしを経て、流れ流れて今は沖縄暮らし。
オーナーへメッセージ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 11人
アクセスカウンタ