2012年11月21日

会田誠展

東京に行った際に、山城知佳子さんの新作を森美術館へ見に行った。お目当ては山城さんなので会田展にはあまり期待していなかった(自分で天才を名乗るひとは個人的にあまり信用できない)が、意外や意外に、とても良い展覧会だった。時間があればゆっくりと見てみたい。文字だけで表現された以下の作品がいまの僕自身には響く。「毎秒毎秒記憶喪失を繰り返すくらいの鮮度」はいまの僕には、ない。


いかにすれば世界で最も偉大な芸術家になれるか 会田誠

1.同じことは・・・いや似ていることさえ、二度と繰り返すな。天才芸術家には毎秒毎秒記憶喪失を繰り返すくらいの精神の鮮度が必要だ。
2.自分の過去がどうだっていいように、人類の過去だってどうだっていい。天才芸術家にとって過去の奴らなんてみんな取るに足らない下手っぴばかりだ。
3.芸術家にスケジュールや納期なんて概念はない。
4.英語をしゃべるなんて凡庸なことを平気でできる時点で、自分の才能を疑ったほうがよい。どうしても母国語以外をしゃべる暇つぶしをしたいなら、古代シュメール語とか犬語とか面白いのにしておけ。
5.パスポートはいらない。海の向こうからの客は気が向けば迎えてやってもいいが、自分が客になることはありえない。
6.指から伝わって魂が腐るから、金には触るな。というか、そういうものが腐ったこの世の中にあることを最初から知るな。
7.大物権力者やコレクターやキュレーターやギャラリストや批評家にあってもすぐに忘れろ。そして次にあったら「はて、どなたさん?」と言え。というか、理由もなく突然殴ってみてもいい。
8.向精神薬のある有害物質を含むあらゆる嗜好品を常時摂取しつづけろ。それを肝臓で濾過するのも馬鹿馬鹿しい話だから、あらかじめそんな無用な臓器は摘出しておけ。
9.大恋愛と決闘は定期的にやるといい。
10.仕事するな。何もつくるな。

会田誠展

  • LINEで送る

同じカテゴリー(アートレビュー)の記事

Posted by 仲村オルタ at 22:00
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

マイアルバム
プロフィール
仲村オルタ
仲村オルタ
職業:書き物一切。
職人のごとくただ書くのみ(としたい)。
公式サイト alt99.net
台湾より沖縄復帰後1年で関西へ。まさかの東京暮らしを経て、流れ流れて今は沖縄暮らし。
オーナーへメッセージ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 11人
アクセスカウンタ