2009年02月22日
班傑明的奇幻旅程
しばらく落ち着かず、映画を見ることもなかったが、土曜日朝に気がはやっても仕方ないと思い、今公開している好きな映画監督の映画をみることにした。1本目はデイヴィッド・フィンチャー監督の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」だ。
デイヴィッド・フィンチャーのことを初めて強く意識したのは、「セブン」なのだが、監督買いを始めたのは「ファイト・クラブ」以降だ。この二作ともブラッド・ピットが出演している。そして、この「ベンジャミン」はフィンチャー=ピットがコンビを組む三作目というわけだ。
この映画を見ながら、リアリティというのはどういうものだろう、と考えていた。この映画はファンタジーなのだが、ファンタジーの世界だけのルールを規定していない。ほかはすべて日常だが、老いて生まれ、次第に若返っていくベンジャミンだけが例外なのだ。あえてそうしているのだろうが、この作戦はうまく機能していないように思う。ゆえに、感情移入が困難となる。ベンジャミンの葛藤をリアルに感じられないのだ。
映画や本は嘘つきであってもいい。でも、嘘はうまくつかなければならない。そんなことを改めて教えてくれた映画だ。デイヴィッド・フィンチャーらしいトリッキーな映像表現もほとんどなかった。パリの交通事故のシーンくらいだろうか。
期待していただけに個人的には少し残念だったが、また映画を多く見ようという気にさせてくれた。
デイヴィッド・フィンチャーのことを初めて強く意識したのは、「セブン」なのだが、監督買いを始めたのは「ファイト・クラブ」以降だ。この二作ともブラッド・ピットが出演している。そして、この「ベンジャミン」はフィンチャー=ピットがコンビを組む三作目というわけだ。
この映画を見ながら、リアリティというのはどういうものだろう、と考えていた。この映画はファンタジーなのだが、ファンタジーの世界だけのルールを規定していない。ほかはすべて日常だが、老いて生まれ、次第に若返っていくベンジャミンだけが例外なのだ。あえてそうしているのだろうが、この作戦はうまく機能していないように思う。ゆえに、感情移入が困難となる。ベンジャミンの葛藤をリアルに感じられないのだ。
映画や本は嘘つきであってもいい。でも、嘘はうまくつかなければならない。そんなことを改めて教えてくれた映画だ。デイヴィッド・フィンチャーらしいトリッキーな映像表現もほとんどなかった。パリの交通事故のシーンくらいだろうか。
期待していただけに個人的には少し残念だったが、また映画を多く見ようという気にさせてくれた。
Posted by 仲村オルタ at 17:47