2007年06月14日
COYOTE
もう二十年来の個人的な(勝手)師匠である、佐野元春のニューアルバムが届いた。といっても、今此処台湾では発売日に購入することができないので、iTUNESストアでダウンロードした。師匠のアルバムを、はじめて実体として持っていないのは初めてのことだ。歌詞カードもないので、真剣にtuneに耳を傾ける。
アルバムタイトルについて、佐野自身はこのようにコメントしている。
(以下公式サイトより引用)
「コヨーテ」は進化する世界において、あらゆる困難を切り抜けていく者の象徴だ。アメリカン・ネイティブのホピ達はコヨーテのことを 「iisaw」と呼び、物理的な世界と霊的な世界の間を歩き回る聖なる存在としてリスペクトした。同時に一種の「トリックスター」として、誰かを騙して楽しんでる悪賢い奴として用心もした。
(引用おわり)
僕は佐野元春というアーティストは最高傑作にして完成作「The SUN」にて引退してもいいのではないかと真剣に思っていた。それほど前作は素晴らしかった。その後、新しいアルバムのニュースを聞いた。タイトルは「コヨーテ」。その意味も知る。
声を失った師匠が、新しい地平で生み出した最高傑作のあとどのようなアルバムを作るのか。楽しみであると同時に不安もあった。一度通してアルバムを聴いて、その不安は一蹴される。僕はまたしても完敗だ。ここへ来て、なお佐野は新しい地平線を目指す。アコースティックギターの気持ちよさが全編に満ちた美しいアルバムだ。ビートに決して頼ることのない言葉の強さに満ちている。
今の日本の音楽界を俯瞰すると、このアルバムがメインストリームに出ることはまずないだろう。しかし、自分自身と世界との関係性、その破壊と協調のバランスに到達したものだけが生み出す秀作だ。佐野元春はまだロックと言葉の力を信頼している。それが何よりも嬉しかった。
タイトル曲「コヨーテ、海へ」の危うさに満ちた美しい叙情性を唄うことができるのは、おそらく日本に佐野しかいない。
(このブログの右下のほうのバナーにて、COYOTEアルバムからのプロモーションビデオをみることができます)
アルバムタイトルについて、佐野自身はこのようにコメントしている。
(以下公式サイトより引用)
「コヨーテ」は進化する世界において、あらゆる困難を切り抜けていく者の象徴だ。アメリカン・ネイティブのホピ達はコヨーテのことを 「iisaw」と呼び、物理的な世界と霊的な世界の間を歩き回る聖なる存在としてリスペクトした。同時に一種の「トリックスター」として、誰かを騙して楽しんでる悪賢い奴として用心もした。
(引用おわり)
僕は佐野元春というアーティストは最高傑作にして完成作「The SUN」にて引退してもいいのではないかと真剣に思っていた。それほど前作は素晴らしかった。その後、新しいアルバムのニュースを聞いた。タイトルは「コヨーテ」。その意味も知る。
声を失った師匠が、新しい地平で生み出した最高傑作のあとどのようなアルバムを作るのか。楽しみであると同時に不安もあった。一度通してアルバムを聴いて、その不安は一蹴される。僕はまたしても完敗だ。ここへ来て、なお佐野は新しい地平線を目指す。アコースティックギターの気持ちよさが全編に満ちた美しいアルバムだ。ビートに決して頼ることのない言葉の強さに満ちている。
今の日本の音楽界を俯瞰すると、このアルバムがメインストリームに出ることはまずないだろう。しかし、自分自身と世界との関係性、その破壊と協調のバランスに到達したものだけが生み出す秀作だ。佐野元春はまだロックと言葉の力を信頼している。それが何よりも嬉しかった。
タイトル曲「コヨーテ、海へ」の危うさに満ちた美しい叙情性を唄うことができるのは、おそらく日本に佐野しかいない。
(このブログの右下のほうのバナーにて、COYOTEアルバムからのプロモーションビデオをみることができます)
Posted by 仲村オルタ at 22:21