2007年06月05日

勅使河原三郎を見る

台北は沖縄よりも大都会なので、日本人の思わぬ公演を見ることができる。台北にある新舞臺(Norvel Hall)にて、先週の日曜日(6月3日)勅使河原三郎の舞踏を見た。
題目は、bones in pages 

以下に勅使河原三郎氏本人の文章を紹介する。

勅使河原三郎を見る

(以下引用)----------------------------------------------------
Bones in Pages
身体があり、ページがあり、その間には空気がある。
空気はとても新しく、とても古い物質、その中に生きつづけるもの。

インスタレーションには、本、靴、それに他の物体。ものは空気に溶けこんでいる。
無数の、目に見えない凝視の糸。溶けこんでいる沢山の生命。

あなたは溶けこんでいる骨だ。あなたは呼吸する。本はページの中で呼吸する。
あなたが本を読む時 本は動く体となる。あなたの骨は空気の中で踊っている。
本はあなたが呼吸をしながらページを開く時、解き放たれる。ページの中に骨。
ページは生きている。
勅使川原三郎

(引用終わり)-----------------------------------------------------------

この舞台は舞踏に集中させない。何か意味をつかもうとすると、意味はとたんに
浮遊する。僕は舞台の間ずっと、この空気を共有していなかった。
ところが、二人目、三人目のダンサーが登場したときに、
明らかに空気が変わるのが分かる。
激しいリズムと激しい舞踏。
この一瞬の激情のために、この一時間の舞踏はあるのだ。
あとは怠惰であってもかまわない。そう感じた。

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Posted by 仲村オルタ at 07:47
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