2004年12月31日
校正用ツール
今回「ビューティフル・ワールド」の最終校正(応募してしまった後にするのはまさに遅きに失す、でしょうが)のために、視覚障害者の方のための音声読み上げソフトIBMのホームページリーダを利用してみたが、なかなかこれがよい。校正という作業は、ほんとうに根気のいる作業で、わたしも家族や知人にお願いしてやってもらっているのだが、自分でもやはり納得のいくものにしたいので当然何度も繰り返す。しかし、困ったことに、書き上げてしまうと、自分の作品を何度も何度も読むのが苦痛に思えてくるし、思いこみの回路もできてしまっているので、なかなか完璧な校正ができない。そもそも完璧な小説があり得ないように、完璧な校正などありえないのだけれど、読み返してみて自分でもできるだけうんざりなどしたくはない。自分自身で読み上げてみたり、プリントアウトしたものとディスプレイ上で横書きのものを交互に読んでみたり、いろいろ工夫したのだが、読むたびに誤字や表現の拙さ・冗長が見つかったりすると、ほとほと情けなくなる。誰かが読んだものを自分自身の耳で聞けたなら、と思い、探し出したソフトがこれだった。とりあえず試用できるので、試しに使ってみたが、やはりなかなかこれがいい。これから手放せなくなりそうだ。ほかの作家の方々がどのように最終校正しているか気になるところだが(編集者がつけば編集の方が丹念にするのでしょうが)、私には手放せないツールとなりそうだ。
Posted by 仲村オルタ at 01:00