2014年10月21日

横浜トリエンナーレ2014

 ふと時間ができたので、横浜トリエンナーレ2014を鑑賞する機会に恵まれた。
 横浜トリエンナーレは2005に鑑賞していらい、3回ぶりの鑑賞となる。2005では、沖縄代表照屋勇賢氏素晴らしい作品「警告の森」のほか、想像力プラス1を刺激する展示にあふれ、とても面白い展覧会だったのだ。横浜は沖縄から遠く、台湾から遠く、大阪からも遠いので、三年に一度とはいえ、タイミングがあわなければなかなか観ることができない。

横浜トリエンナーレ2014

 今回のトリエンナーレにはアーティスティック・ディレクターに美術家の森村泰昌氏をむかえ、「忘却の海 sea of oblivion」をキィコンセプトに、展示会を構成している。忘却の海が世界の中心にある、というコンセプト自体は面白いし、興味深い。ただ、集められた作品をキィコンセプトでまとめあげようとする意図が表面に出過ぎている感があり、個人的には楽しむことができる展示会とはならなかった。「忘却」「忘却」と繰り返されれば、余計に印象に残ってしまうのだが。あるいはそれが森村氏の意図なのか。
 元美術評論家(?)としては、やはり芸術は面白いか面白くないか、しかないと思う。面白い芸術は、ひとりよがりの意図を表現したものでなっく、直感的に面白いと感じ、同時に「引っ掛かり」を提供し、その先を想像する想像力プラス1が必須だと思う。
 他人の作品にあれこれつっこみをいれている身分でもなく、猶予もないと思うのだが。

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Posted by 仲村オルタ at 12:59
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台湾より沖縄復帰後1年で関西へ。まさかの東京暮らしを経て、流れ流れて今は沖縄暮らし。
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