仲村オルタの島ブロ小(Shima-Blog-guwa)2

★１２月の屋外イベントというのは、クリスマス・イル
ミネーションを除いてはヤマト的な常識ではあまり考え
にくい。もちろん寒いからだ。それでもここは亜熱帯
沖縄。日本列島寒波到来の今は、そのへりが琉球列島
にもあたっているので結構寒かったりするが、毎年１
２月上旬に自衛隊那覇基地で行われるエアーフェスティ
バルに今年は出かけてみた。



★毎年エアーフェスティバルでは、ヘリコプターの体
験搭乗を募集している。沖縄での３回目の冬を迎える
のだが、毎年応募するも、毎年ことごとく外れてきた。
とくにわたしは自衛隊マニアでも、飛行機マニアでも
ないのだが、枯渇する想像力に檄を入れるには体験が
一番だし、次の長編小説では自衛隊も出てきそうだと
いうこともあり、今年も応募したところ、運良く当たっ
た。ときおり冷たい雨が風に流されて落ちてくる１２
月１０日土曜日に自衛隊那覇基地（自宅から車で１０
分ほど）に向かった。自宅から車で１０分ほどという
と物凄く近い印象を受けるが、普段は特に意識するこ
とはない。この島には自衛隊以外にも米軍基地だらけ
で、こうやって書いて初めてああそんな距離感なんだ
と改めて実感する。



★搭乗したＣＨ４７型ヘリコプターは、５５人乗りの
輸送機で、壁面に沿って簡易ないすが並ぶ、よく映画
で出てくる通常の輸送機だ。飛行コースは那覇基地
（＝那覇空港）を飛び立って、我が町とみしろから糸
満、知念、首里城上空、那覇基地にもどる１５分ほど
の行程だ。ヘリには扉付きの乗降口はなく、ヘリのお
しりから乗り込み、下あごを閉じるように蓋がされる。
とにかく音がうるさい。椅子にひとつずつ置いてある
ヘッドフォンで耳を塞ぎ、椅子に座って安全ベルトを
する。やがて飛び上がり、３分もすると水平飛行に移っ
たのか、シートベルトをはずして離席が許される。そ
の後は、搭乗者は思い思いに機内をうろうろして、小
窓（窓付き）から外を覗き込んだり、コックピットを
覗いたり、隊員と写真を撮ったりする。上空から見え
る糸満の海岸は、意外とシュノーケルに向いていそう
な場所があるな、とか、あそこは車でも通ったことあ
るなとか思いをめぐらしながら、１５分のフライトは
あっという間に過ぎていった。



★翌日、エアーフェスティバル本番があり、ちょうど
よい機会だと思いわたしも出かけた。ヘリの体験搭乗
もそうだが、結構隊員の家族らしき人が招待されてい
る。自衛隊という組織あるいは概念で理解する自衛隊
的世界と、こうした家族とふれあう隊員の姿でみる自
衛隊的世界は明らかに違うものだと実感する。こうし
た思いになることは、基地開放のひとつの目的かもし
れない。

★ちなみにわたしはダンパチャー（散髪屋）でとにか
く短くしてくれ、と注文すると、まず間違いなく「自
衛隊？」と訊かれる。ヤマトンチュで短髪は自衛隊確
率が高まるようだ。

那覇基地のウェブサイト
http://www.dii.jda.go.jp/asdf/83wg/home.htm

（短況）
　島コラム小を再開しました。以前ほど毎週マメに配
信できないかもしれませんが、ブログとの連動を以前
より強めたいと考えております。