2009年03月04日

幸福的魔法繪本

 ツボにはまるというのはまさにこういうことを言うのだろう。恥ずかしいことにそれは「泣きツボ」だったりする。
 中島哲也監督の「パコと魔法の絵本」は日本では去年秋頃に公開され、結構話題になったと聞く。台湾では今年2月に公開された。映画館で観ることはできず、結局は福岡へ出張へと向かうエバーのキティジェットのなかでみた。まさか、飛行機の中の小さい画面で映画を観ながら、泣いてしまうことなど男子たるもの許されるものではない(ちなみに僕は九州男児ではない)。しかし、これは「ツボ」としかいいようがないだろう。前作「嫌われ松子」でも涙腺を刺激された(これは映画館だった)。「下妻物語」は泣きツボではなかったが、確かにいい映画だ。

幸福的魔法繪本

 中島監督は出演者にはとても厳しいという。色彩感覚や漫画的な趣向も独特で、ほかに誰もまねはできない。この映画はけっして子供向けではない。子供がみても何のことかよくわからないだろう。これは大人のための寓話である。万人に受けるわけでもないだろう。飛行機のなかで泣くような男はほかにはいないかもしれないが、こっそりと映画館や自宅のテレビの前で涙する男たちがきっといるはずだ(と信じたい)。台湾人はいったいこのどこかヘンテコな映画をどう見るのだろう。それも興味があるところだ。

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Posted by 仲村オルタ at 23:28
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