2007年12月05日

野球観戦記IN台中(総括)

 台中で3試合を見た。1試合目のフィリピン戦はコールド勝ちしたものの、はっきりいって、拙攻ばかりが目立ち、あまりすっきりしなかった。フィリピンチームは偶然泊まっていたホテルが一緒だったので、朝食のときに一緒になる。陽気で、紳士的で、とても感じがよかった。韓国から1点とることができてほんとうに良かった。

 2試合目の韓国戦はほんとうに苦しい試合だった。緊迫した展開だったが、川上、岩瀬をよく知る星野監督だからこそ交代のタイミングと我慢のしどころを熟知した采配による勝利だったのだろう。日本で話題になっているだまし討ちについては、試合終了後ホテルでネットを確認するまで知らなかった。韓国の異様なまでの一糸乱れぬ応援も、ただ勝利あるのみと思って気にしないようにした。

 3試合目の台湾戦も、なかなか追加点がとれない苛立つ展開だった。ダルビッシュも良いのか悪いのかはっきりしない。逆転ホームランを打たれ、1塁側ホームサイドにも関わらずまわりは台湾応援団という完全アウェイの状況のなか、彼らの興奮は最高潮に達するが、それでもこのあとなんとかなると、2試合目よりは楽観的に見ていた。結果は10-2の圧勝。力の差を見せつけたと言えるだろう。

 台湾チームがピンチに次々と投手を代えるのを見ていて、韓国戦で岩瀬の経験を信じて我慢した星野監督との差異を強く感じた。あの雰囲気のなか、新しく出てきたピッチャーが抑えられる確率と、雰囲気を知るピッチャーが続投して抑えられる確率のどちらが高いだろう。台湾の監督は、中継ぎピッチャーの差と分析しているようだが、それはどうだろうか。野球は確率論の総体であり、監督はデータや経験からいくつかの選択を冷静に行うことが肝要。監督の役割を強く意識させられるシリーズだった。

 野球にしろ、サッカーにしろ、ナショナルチームを生で応援する経験は初めてのことだ。素晴らしい結果になったこともあり、とても楽しい3日間だった。

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ウォーミングアップするダル

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台湾応援団に囲まれた日本スタンド

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星野監督の胴上げ

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Posted by 仲村オルタ at 23:18
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