2007年11月28日

フィリピン人街にて

 本当は美術館へ出掛けた後、北投で温泉でもと思っていたのだが、行きのバスから見た中山北路3段あたりの通称フィリピンストリートがあまりにも楽しそうな様子だったので、美術館から歩いて行ってみた。ウチからもそれほど遠くはない。

フィリピン人街にて

 このあたりにはフィリピンの人向けの教会があって、日曜日になるとフィリピンから出稼ぎに来ている労働者のみなさんが楽しそうに集っている。フィリピン人向けのスーパーマーケットがあり、荷物運送サービス会社みたいなのもある。露店が並び、台湾の露天にはないキュートなTシャツなども台湾価格よりも安く売っている(3枚くらい購入した)。

フィリピン人街にて

 スーパーマーケットに入ってみた。

 海外でもスーパーマーケットは出身国の匂いがするものだ。此処台湾でもアメリカナイズされたスーパーはアメリカの匂いがするし、日本人向けスーパーの野菜売り場などはまさに日本の匂いだし、フィリピン人向けスーパーは当然のごとく東南アジアな匂いが充満している。

 これが楽しいのだ。

 普段、台北に住んでいると、東南アジアを感じることがあまりない。物価は高いし、南国ムードがあるわけじゃない。
 だから、こんなふうに東南アジアフレーバーに囲まれると、なんだか嬉しくなって、毛穴までゆるんでしまうかのようだ。それはおそらく、アメリカンスタイルのフィリピンスーパーなのだろう。しかし、そもそも僕の知っている東南アジアも、良きにしろ悪しきにしろ、少なからずアメリカの影響を受けているものだ。

 このあたりには、夜には怪しい外人パブ街みたいなエリアがあって、此処はまさにコザあたりの匂いが充満している。台北にはいくつか繁華街があるが、この細い通りだけはまったく異質だ。

 調子にのって、名前のわからない弁当を買ってみた。春雨みたいなのに、卵がのっていて、おそらく付属の辛酸っぱい(だろうと思われる)ソースをかけて食べるのだと思い購入してみた。値段は50NTD(180円)。庶民的な外食と公共交通だけは安い台湾では普通の値段だ。

フィリピン人街にて

 結果は失敗だった。もう二度と喰おうと思わない。
 それでもいいのだ。つかの間のアジアを楽しんだ。また来ようと思う。

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Posted by 仲村オルタ at 06:28
この記事へのコメント
私も旅先などで現地のスーパーに行くの好きです。
よその人のかごをみて、あ、ここではあれが安いんだ、とか。あれが美味しいのかなとか。
生活って面白いですね~
Posted by どんぐりころころ at 2007年12月01日 17:52
>どんぐりころころさん
コメントありがとうございます。遅くなって申し訳ありません。
スーパーめぐり楽しいですよね。私もいつも行くようにしています。

五感のうち嗅覚はもっともノスタルジーに直結しているのだろうと思います。中華圏に住んでいるのですが、今は暑いアジアをものすごく欲しているようです。
では、またいらしてください。
Posted by 仲村オルタ at 2007年12月09日 13:02
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台湾より沖縄復帰後1年で関西へ。まさかの東京暮らしを経て、流れ流れて今は沖縄暮らし。
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