2006年10月21日

小笠原の後

朝からそんなに集中もせずに、新聞のための書評を書いたり、小説のための調査をしたり、だらだらやっている。今日は空が青くて、風が心地よい。僕の仕事場は、扉のある面以外の3面すべてに窓があるので、全部開けて、ときどき空を見上げながらコンピューターに向かっている。

 気分転換に日記でも書いてみることにした。

 去る(去った)18日の水曜日に、6月のライセンス取得以来初めてのダイビングに出掛けた。7月に宮古で潜るチャンスがあったのだけれど、残念ながら台風のために叶わずじまいだった。このままシーズンを終えてしまうのも寂しい気がしたので、台風も来ないだろう天気の安定した頃を見計らって申し込んでみた。

 でも、この水曜日だけは天気があまりよくなく、船に乗り込んだときには、暗い空からぼたぼたと雨が落ちてきて、あれれ失敗だったかなと心配した。でも結局、しりあがりに天気は良くなり、潜る頃には海もエメラルドグリーンに輝いてみえた。

 その日は阿嘉島のヤカラ、うなん崎というポイントの2本潜った。ライセンス取得以来だったので、細かいことを忘れている。左耳もあまりうまく抜けない。インストラクターも結構適当で、あんまりあれこれ言わないもんやなと少し驚きながら、なんとかついていく。ひとりで参加していた62歳の神戸からのおねえさんは、中性浮力とかもばっちりで、イセエビとかピンクのおこぜとかばしばしと写真に撮っていた。負けちゃいられないと思っても、かなうはずもない。無理せずに、楽しむことにした。

小笠原の後

 終わってみれば、1本40分あまりのあっけない楽しみだなと改めて思う。コストパフォーマンスはあまりよいとは言えない。でも、ときどき潜っておかないと、次に潜るときには不安になったりする。那覇からの日帰りダイビングボートはびゅんびゅん飛ばして、気ぜわしく、なんとなく落ち着かない。今度は離島でゆっくり楽しみながら潜りたいと思った。実現しなかった宮古でのダイビングが楽しみだ。

 もう十年以上前に小笠原に2度でかけた。シュノーケリングではあったけれど、海のどまんなかで、イルカと少し戯れ、イセエビ団地やマグロの回遊を見て楽しんだ。
 一面にひろがる青い海を船で疾走していると、どういうわけか頭のなかに、Tears for Fearsの"Woman in chains"がこだまする。たぶん、なんとなくgrand bleuの音楽に似ているからだろう。

 小笠原後の人生を振り返ってみると、あの小笠原行きは結構人生のターニングポイントだったように思う。小笠原→沖縄→バリ→アジア各地と旅をして、とうとう沖縄に住み着いてしまった。
 青い海や空を見ていると、妙に納得したりして。

 写真はショップのブログから拝借したもの。だいたい海のなかはこんな感じだった。

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Posted by 仲村オルタ at 16:04
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台湾より沖縄復帰後1年で関西へ。まさかの東京暮らしを経て、流れ流れて今は沖縄暮らし。
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